カレ☆チェン〜恋のわらしべ長者計画〜



少し涙が出てくるのは
きっと秋風が、目に染みるせい…


ずっと電源切ってた
ケータイを立ち上げると
もーのーすげぇ数の着信と
留守電がたまっていた




内容は聞かない
大体なに言ってるかわかってるし
充電、ヤバイし


んなこと考えてるうちに
また着メロが鳴り響く
自宅からだ




「…はぁぃ」


『ちぃッッ?!!
あんた何やってんの?!
サブロウから連絡あって…!』


「あ、そ〜なんだ
じゃあしゃべったんでしょ?
仲直りした?」


『そんな場合じゃないわよ!
急に帰っちゃったって…
心配して、捜してるのよッ?!』


「そのまま会って来ればいいじゃん
つかお姉、サブロウさん
ゲイのひとじゃなかったよ」


『…そ』


「んで別れようとしてたのは
そぉいう理由でも
お姉がTシャツ引き裂くからでもないから」


『わ…ッ
私がいつTシャツ引き裂いたのよッ!
と…とにかく家に帰って来なさい!
何時だと思ってるの?!』


「お姉

――… 果てしない大海原に
愛する人と、漕ぎ出す勇気はあるかぃ?」


『は?!なに変な事いってんの?!
もしかして友達とお酒飲んだりし』


切った。




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