婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
ホテルの部屋に入ると、圭司はすぐに私を抱きしめた。
「なつ ごめんな あの日 なつが無茶したの俺のせいだったんだな。」
私は、首を横に振った。
「ごめんね 私って子供だよね。ただ 食事に二人で行くくらいで。私のことは、気にしなくていいから行ってきていいよ。」
「なつ もし行けば、食事だけじゃすまなくなるけどいいの? 相手は間違いなく、俺のこと誘ってくるだろうし、億単位の仕事が懸かってるから俺だって拒めない…そういう 話だけど?」
「えっ…?」
私は、顔を上げて圭司を見た。
「嫌だ…。ムリ… 行かないで。」
「だろ? だから断ったよ。なつが杉本と飲んでた日に。残って仕事してたら、今夜どうかって誘われたから。」
圭司はにこりと微笑んだ。
「えっ… でも 断って大丈夫だったの?」
「まあ 予想通り、契約は白紙にされたけどね…。ほら これ かなり怒ってるだろ?」
そう言って、圭司はその女社長とやり取りした携帯を見せてくれた。
そこには、圭司に断られて逆ギレした女社長からの恨みつらみの文が長々と書いてあった。
うわっ
最後の方は、契約を人質に圭司のこと脅してる。
圭司もよっぽど頭にきたのかこう返していた。
『そんなに欲求不満ならいい店紹介しますよ』
なるほど… これで駄目になったのか…。
呆気にとられる私を見て、圭司がクスクスと笑った。
「怖いだろ? 大人の世界って…。」
そう言って、圭司は携帯をしまった。