婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「ありがとうございます!」
彼女は私から本を受け取ると、嬉しそうに微笑んだ。
素直に喜ぶ彼女はとても可愛くて、女の私でさえ、その笑顔にドキッとしてしまう。
「じゃあ 杉本。今週中に家でよく読んでくるんだぞ。ちゃんと見てきたかテストするからな。さぼんなよ。」
そう言って、圭司は優しく笑った。
なんだろう…。
いたって、普通の先輩後輩のやり取りなのだけれど、なんだか胸がざわついた。
きっと 彼女が圭司の弱い守ってあげたくなるタイプだからだ…。
「じゃあ 私はこれで失礼します。」
彼女の言葉に、中西さんが反応した。
「おい 瀬崎! こんな時間まで仕事させといて、このまま帰したら可哀想じゃん…。せっかくだしさ 4人で飲みにでも行こうぜ。」
「いや 今日はなつと約束してたから…。それに、俺 おまえと飲みたくないし…。」
圭司は素っ気なく断ったけれど、それでも中西さんは諦める様子もなく…。
「なんだよ つれねーな…。杉本は可愛い後輩なんだから、たまには連れて行かないと。なつさんも嫌ですか…?」
そう言って、今度はターゲットを私に変えてきた。
「あの~ ご迷惑だと思うので…私、帰りますから…。」
小さな声で、杉本さんが呟いた。
こんな流れで、嫌だなんて言える訳がない…。
もう 今日は圭司と二人だけのディナーは諦めるしかなさそうだ。
この際だから、杉本さんと圭司のことも、ちゃんとこの目て確かめてこよう…。