婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
その日から、何故か柚ちゃんは、毎日うちに来るようになった。
毎回、柚ちゃんは、私の作った料理を美味しそうに食べると、機嫌よくタクシーに乗って帰って行く。
柚ちゃんが居てくれる間は、私も余計な事を考えないですむのだけれど、帰った途端、圭司がいない寂しさに襲われる。
相変わらず、圭司からの連絡は一切ない…。
私からは毎日 電話やラインをしているけれど…5日経った今でも無視されたままだった。
ここまで、圭司に拒絶されると凹んでしまう。
もう 圭司とはダメなのかな…。
不安と焦りだけが募っていった。
『なつさん 明日の7時頃、プラザホテルのラウンジに来てもらえませんか?』
今日の帰りがけ、柚ちゃんがそう言っていた。
『何かあるの?』
そう尋ねた私に、柚ちゃんは、はっきりとした口調で言った。
『明日は、私の勝負の日なんです。』
話が読めず首を傾げる私に、柚ちゃんはにこりと笑った。
『いい報告が出来るかもしれませんし、ダメになるかもしれません…。でも どちらにしても、きちんとなつさんに報告したいんです。』
柚ちゃんは、そう言い残して、タクシーで帰って行った。
私はタクシーを見送りながら、柚ちゃんの言った言葉の意味を考えていた。
きっと聖也さんに告白するつもりなんだ…。
そんな真剣な柚ちゃんの想いを、聖也さんがもて遊ばなければいいのだけれど…。
また 新たな心配の種が出来てしまった。