腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
第7章 ウサギとオオカミの契約

その23。ツカサ

ウサギがソファーに座ったまま固まっている。
ウサギはうなずいているけど、僕はキチンと理解してるか確かめたい。
ちゃんと付き合うことを決心させたい。

「ウサギは僕がオオカミだってことを忘れているんじゃないの?」
と僕はウサギを抱きしめる。
ウサギは僕の目をじっと見て、
「忘れてなんかいません。」と小さな声で言う。
「僕はこのままウサギと一緒にいたら、きっと、食べてしまいたくなるにきまってる。
僕と寝るのが怖いなら、もう、一緒にいない方がいい。」と僕は強がる。
ウサギを失うなんて、考えたこともない。
「ツカサさんが怖い訳ではありません。
いつまでなら、食べずに一緒にいられますか?」とウサギは真面目な顔で聞く。
「それって、ずうっと寝ないってこと?
僕が抱きたくなったら、逃げ出すってこと?」訳が分からない。
「そうじゃありません。
それまでに、気持ちを整理するって事です。」やっぱり、分からない。
「ウサギ、僕が好き?」
「もちろん好きです。」ウサギの好きという言葉にものすごく安堵する。

「sexがこわいの?」と試しに聞いてみる。
「もちろん、した事がないので、よくわからないですけど、
ツカサさんとなら大丈夫だと、思っています。」…やれやれ。
ウサギは僕と寝ない訳じゃあないんだ。
予想どうり、初めてみたいだし。

「僕がどれくらい我慢出来るか知りたいの?」
と、質問してみる。
「…ツカサさんが女の子と付き合うとき、どれくらいで、ベットに誘うんですか?」
「…僕は前の妻と別れてから、女の子とちゃんと、付き合った事はないよ。
その後は、遊びだっていう合意があれば、すぐに寝た。」と、言うと、ウサギは難しい顔をした。
「…前の妻のときは出会ってから、半年くらいだと思う。」と、僕は遠い記憶を思い出す。
「それに、去年の春から、女の子ととは寝てないよ。」僕は何を告白してるんだろう。
刑事みたいだよ。ウサギ。
僕はウサギに嫌われたくなくて、スルスル自供しているな。
でも、この返事で嫌われたりしないのだろうか?とふと、不安になる。
「半年って事ならば、ツカサさんと、非常階段で出逢ったのは6月だったから…12月って事ですね。」
と、急にウサギが真っ赤になる。
おっと、急展開かな。
「も、もう少しだけ待ってもらえますか?」とウサギは小さい声で聞く。
「12月なら、後、3週間で、終わるけど。」とプレッシャーをかけてみる。
「わ、わかってます。」
「ふうん。」なんだかわからないけど、形勢逆転かな?
じゃ、
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