腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
「僕は結構、我慢してきた。キスぐらいはしたい。」と言うと、ウサギが固まる。
僕は返事を待たずに、ウサギの唇にそっと、自分の唇を重ねた。
きっと、驚いてるな。
ウサギは僕が好きだって言った。もう、遠慮はしない。
何度か浅くくちづけしてから、深く唇を重ね、舌を滑り込ませる、
舌を絡ませ、角度を変えながら、僕は夢中になって、ウサギの口の中を確かめる。
ウサギは身動きできずに、息が上がっていく。
僕は音を立てて、唇を離すと、耳朶を舐め上げる、
「ヒャンッ」と言うウサギの声が可愛い。ウサギは
「こっ、これはキスではないんじゃないかとっ!」
と小さな声で抗議するので、僕は耳元でチュッと音を立て、
「キスだよ」と笑い声でいい、首筋も、音を立てながら、舌を這わせる。
片手でウサギを深く抱いて、ウサギのシャツに手を滑り込ませ、
ボタンを外しながら、唇を塞ぐ。
ゆっくりと、ブラジャーのホックを外すと、ウサギの口から
「あっ」と声が出た。僕は片手で片側の胸に触れる。
嫌がってるかな。
ウサギの顔を確認すると、真っ赤になって、目をギュッと閉じている。
逃げる気配はない。
僕は決心して、
「キスだよ。」と囁いてから、胸の薄く色付いた部分に唇をつける。
思った以上に柔らかくて、ドキリとする。
何度か音を立てて、吸い付くと、
ウサギが
「んんっ」と言って、首を左右に振った。
感じてるかな。
僕は名残惜しくて、チュッと音を立てて、唇を離してから、
胸の谷間を強く吸って、キスマークを付けた。
これ以上してしまっては、中断出来る自信がない。
「今日はこの辺で。」ときちんと、服を直して、もう一度深くくちづけをした。
ウサギは身体から、力が抜けて、僕の胸に寄りかかっている。
やりすぎたかな。
でも、もう、僕も我慢の限界でしょう。
ウサギはゆっくり僕の胸に手をついて顔を上げ、
「やっぱりオオカミなんですね。」と呟いた。僕はわらって、
「初めっから、そうですけど。」と言う。
「もう、ウサギは僕のものだから、他の男を好きになっちゃダメだよ。」と顔を覗くと、
ウサギは
「わかりました。」と小さな声で返事をした。


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