Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
タケルくんの背に手を回した。


無理はしない。

無理なんて出来ない。


私は、本気を出す。

本気で飛ぶ。


空なんか飛ばない。

地面を這いずりまわって、草を蹴って、大地を飛ぶ。


鳥じゃなくて、虫みたいに。

上じゃなく、前に向かって。



「タケルくん、愛してるよ」

それ以外に言いようがない。

この人は私そのものだ。


「俺も…愛してるよ」

タケルくんが私の髪を撫でた。

「キヨは、命が何なのか教えてくれた」


聞き慣れない楽器の音が、だんだんと音楽になってゆく。

頬にタケルくんの鼓動を感じた。


私は、

飛ぶ。

ここにある命と共に。

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