Fighting fantasia

広大な全宇宙にも、たった一人しか存在しないという突然変異種の宇宙人。

同族も親兄弟もなく、一人だけが際立った能力値を持って誕生し、瞬く間に宇宙全土の頂点に君臨した。

その力ゆえに、この宇宙の全てを掌握しようという野心を持つに至り、事実ジュデッカのような強大な宇宙人さえも手下としてこき使っていた。

末端であるウラヌスやマーズのような宇宙人の中に、彼の存在を知らない者がいたとしても不思議ではない。

「恐らくエフェスは、幹部であるジュデッカが倒された事を知って犯人を探しているんだろう。探し出した後に始末するか、自らの右腕に勧誘しようとしているか…」

「始末するに決まっているだろう！」

マーズの言葉に、ウラヌスが怒鳴った。

「エフェスはジュデッカのような気紛れな性質は持たない。自身に刃向かう者はどんな小者であっても確実に殺す。絶対服従を誓う者でなければ、奴は下には置かんのだ」