美しいだけの恋じゃない
「あんたは性犯罪の加害者で鬼畜野郎なワケ。私に偉そうに説教できるような立場じゃないんだよ。勘違いすんじゃねーよ、バーカ」
彼女のその発言に、あの夜の出来事がフラッシュバックし、ぐらりと強い目眩を感じた。
ここまでで充分、精神的にも肉体的にもかなりのダメージを負っていたけれど、いよいよ限界に達したようだ。
慌てて足を踏ん張り、壁に張り付いたけれど、代わりに手にしていたトートバッグを足元に落としてしまった。
ガコッという音が階段室に響き渡り、同時に頭上から、ハッと息を飲む気配が伝わって来る。
次いで慌ただしく階段をかけ降りる足音。
とてもじゃないけど逃げられる時間的猶予などなかった。
「須藤…」
一つ上の踊り場まで到達し、私の姿を認識した門倉保が、呆然と呟く。
「あら、何だ。あなただったの」
後から追い付き、その事実を知った師岡さんも目を見張りながら声を発した。
「ホント、盗み聞きが好きな子ねぇ」
しかしすぐに表情を微笑みに変え、ゆっくりと階段を降りて来る。
「どこから聞いてたのかは知らないけど、その様子なら、私があなた達の秘密を知っちゃったって事は把握してるのよね?あ、そうだ須藤さん。この男のこと、暴行罪で告訴してやったら?」
唐突に提示されたその案に思わずビクッと体を揺らしてしまった。
彼女のその発言に、あの夜の出来事がフラッシュバックし、ぐらりと強い目眩を感じた。
ここまでで充分、精神的にも肉体的にもかなりのダメージを負っていたけれど、いよいよ限界に達したようだ。
慌てて足を踏ん張り、壁に張り付いたけれど、代わりに手にしていたトートバッグを足元に落としてしまった。
ガコッという音が階段室に響き渡り、同時に頭上から、ハッと息を飲む気配が伝わって来る。
次いで慌ただしく階段をかけ降りる足音。
とてもじゃないけど逃げられる時間的猶予などなかった。
「須藤…」
一つ上の踊り場まで到達し、私の姿を認識した門倉保が、呆然と呟く。
「あら、何だ。あなただったの」
後から追い付き、その事実を知った師岡さんも目を見張りながら声を発した。
「ホント、盗み聞きが好きな子ねぇ」
しかしすぐに表情を微笑みに変え、ゆっくりと階段を降りて来る。
「どこから聞いてたのかは知らないけど、その様子なら、私があなた達の秘密を知っちゃったって事は把握してるのよね?あ、そうだ須藤さん。この男のこと、暴行罪で告訴してやったら?」
唐突に提示されたその案に思わずビクッと体を揺らしてしまった。