美しいだけの恋じゃない
ほどなくして箱が到着し、佐藤さん、私を抱き抱えた門倉保の順で中に乗り込む。
その後もボソボソと続く二人の会話を耳にしながら、私の意識はだんだんと自分の内へ内へと向かって行った。
それは明らかに眠りに落ちる直前の感覚。
今までの人生でもう数えきれないくらい経験しているものなのだから、間違えようがない。
私は今、憎き男の腕の中に居る訳で、その状況を考えたらとてもそんな気分にはなれない筈なのに…。
何しろ昨夜は微睡む程度の短く浅い眠りを、数回繰り返しただけで、大多数の時間目が冴えてしまっていたから。
しかも極力私の体に負担をかけないように扱ってはいるようだけれど、それでも門倉保が動く度にどうしても私にも振動が伝わり、それがまるで揺りかごに揺られているかのようなユラユラふわふわとしたソフトな刺激だったりするものだから…。
急激に睡魔が襲って来たのだと思う。
それに、傍らには佐藤さんが居て、きちんと見守って下さっているのだし。
警戒心が和らぎ、彼に無防備な姿を晒してしまったとしても、全然不思議な事じゃない。
この体調なら仕方がない。
部長の言葉を借りるなら、まさに『不可抗力』だ。
そんな風に必死に理論武装をしている間に、いよいよ眠気は頂点を迎え。
私の意識は唐突に、ストンと幕を降ろすかのように、シャットダウンしたのだった。
その後もボソボソと続く二人の会話を耳にしながら、私の意識はだんだんと自分の内へ内へと向かって行った。
それは明らかに眠りに落ちる直前の感覚。
今までの人生でもう数えきれないくらい経験しているものなのだから、間違えようがない。
私は今、憎き男の腕の中に居る訳で、その状況を考えたらとてもそんな気分にはなれない筈なのに…。
何しろ昨夜は微睡む程度の短く浅い眠りを、数回繰り返しただけで、大多数の時間目が冴えてしまっていたから。
しかも極力私の体に負担をかけないように扱ってはいるようだけれど、それでも門倉保が動く度にどうしても私にも振動が伝わり、それがまるで揺りかごに揺られているかのようなユラユラふわふわとしたソフトな刺激だったりするものだから…。
急激に睡魔が襲って来たのだと思う。
それに、傍らには佐藤さんが居て、きちんと見守って下さっているのだし。
警戒心が和らぎ、彼に無防備な姿を晒してしまったとしても、全然不思議な事じゃない。
この体調なら仕方がない。
部長の言葉を借りるなら、まさに『不可抗力』だ。
そんな風に必死に理論武装をしている間に、いよいよ眠気は頂点を迎え。
私の意識は唐突に、ストンと幕を降ろすかのように、シャットダウンしたのだった。