美しいだけの恋じゃない
しかし門倉保は全く怯むことなく、こちらもいつになく厳しい表情で、彼女を真っ直ぐに見つめ返す。
「みなさーん。聞いて下さい!」
すると師岡さんは突然パッと振り返り、室内に顔を巡らせつつ声を張り上げた。
「こんな正義の味方気取りの、カッコつけた話し方をしてるけど、この門倉保はホントは最低最悪の男なんですよー!」
そこで私はハッとした。
「だって新年会のあの夜、コイツは須藤美智瑠とっ…」「ええ、そうですよ」
彼女が言わんとしている事を察知し、思わず体を硬直させて息を詰めた私とは対照的に、むしろそれを予想していたかのように、門倉保は被せ気味に言葉を繰り出した。
「あの夜、須藤に前々からの思いを告白し、それを受け止めてもらえたので、その日から真剣なお付き合いを始めました」
「……え!?」
僅かなタイムラグのあと、真っ先に佐藤さんが反応する。
「う、嘘っ。ホントに!?」
「はい」
「えぇー。いつの間にそんな事にー」
「全然気付かなかった…」
「確かにあの時、門倉君、須藤さんのこと甲斐甲斐しく介抱してたもんね」
「そういう事だったのか」
それを皮切りに、あちらこちらから声が上がる。
「でも、それがどうかしましたか?」
門倉保は目を見開いて自分を凝視する師岡さんに向けて、穏やかに語りかけた。
「みなさーん。聞いて下さい!」
すると師岡さんは突然パッと振り返り、室内に顔を巡らせつつ声を張り上げた。
「こんな正義の味方気取りの、カッコつけた話し方をしてるけど、この門倉保はホントは最低最悪の男なんですよー!」
そこで私はハッとした。
「だって新年会のあの夜、コイツは須藤美智瑠とっ…」「ええ、そうですよ」
彼女が言わんとしている事を察知し、思わず体を硬直させて息を詰めた私とは対照的に、むしろそれを予想していたかのように、門倉保は被せ気味に言葉を繰り出した。
「あの夜、須藤に前々からの思いを告白し、それを受け止めてもらえたので、その日から真剣なお付き合いを始めました」
「……え!?」
僅かなタイムラグのあと、真っ先に佐藤さんが反応する。
「う、嘘っ。ホントに!?」
「はい」
「えぇー。いつの間にそんな事にー」
「全然気付かなかった…」
「確かにあの時、門倉君、須藤さんのこと甲斐甲斐しく介抱してたもんね」
「そういう事だったのか」
それを皮切りに、あちらこちらから声が上がる。
「でも、それがどうかしましたか?」
門倉保は目を見開いて自分を凝視する師岡さんに向けて、穏やかに語りかけた。