キミの首輪に、赤い糸を。
「あ、そうだ、髪も濡れてる...乾かしましょう?」


私はそう言ったけど、彼はヘナヘナと座り込んでしまった。


「あっ、大丈夫ですか?」


息が荒くて、目も潤んでいる。
着替えただけで限界って感じだ。


「えっと、私に寄りかかっていいので、座っててもらえますか?」


私は男の子の近くに座り、男の子は私に体を預けてきた。

私はドライヤーで彼の髪を乾かす。
濡れてて気づかなかったけど、黒髪でサラサラふわふわで、すごく綺麗な髪をしてる。


「んん...」

「あっ、ごめんなさい、熱かったですか?...って、なんだ、寝ちゃったのか」


いつの間にか男の子は規則正しい寝息を立てていた。

何歳なんだろう。
私と同じくらい?
それにしては身長が低いかも。
寝顔は小さい子どもみたいだけど。
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