キミの首輪に、赤い糸を。
なんか、騒がしい...?

目が覚めて、掛け時計を見ると11時35分だった。
結構寝ちゃったなぁ...。

ぼんやりとした頭は、そこであることを考えた。
えっと、なんで起きたんだっけ?

そして再度気付く、騒がしさ。
あっ...インターホンだ。

私は急いで玄関に向かった。


「はーい、今出ます」


私はそう返事をして、玄関のドアを開けた。

そこには、一人の男性が立っていた。
長身で、ミルクティー色の肩より少し上までのサラサラとした髪、そして、優しげな目。

私より年上だけど、まだ20代前半くらい。


「突然申し訳ありません」


彼は深々とお辞儀をする。
なんか、物腰柔らかで丁寧な人...。


「こちらに、これくらいの少年はお邪魔していないでしょうか?」


彼は自分の首辺りに手を翳した。

もしかして、あの男の子のこと...?


「え、えぇ。いますよ」


私がそう言うと、彼は安心したように息を吐き、「私は彼の知り合いなんです」と言った。


「あぁ、そうだったんですか。どうぞ、入ってください」


私は彼を家に招き入れた。
よかった、男の子に知り合いがいて。
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