キミの首輪に、赤い糸を。
「お兄、ちゃん...っ」

「今は泣くな。この人の思うつぼだ」

「分かってんじゃねぇか、陵。だったらお前が泣き叫んでくれるか?」


イライラする。

いや、ほんとはそんな暇無かった。

父はすぐに俺の体を殴ったから。
俺の体は床へ崩れ落ちる。

相変わらずの馬鹿力だな...。

それに、今までより重い。


「楽しませてくれよ」

「...っ」


今までまともに食べたり動いたりしてなかったから力が抜けていく。

本当、使えない体。

でも、真白の...仮にも弟であるコイツの盾にくらいはなれるだろう。
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