キミの首輪に、赤い糸を。
「お前、まだ中学生くらいだろ」

「...高1です」

「んなの変わんねーだろ」


適当。

それがこの人の第一印象。


「んで、その男子高校生がなんでこんなとこにいるんだよ」


その男性は、俺に近づいてくる。


「別に...理由ないっすよ」

「じゃあ早く出ていくんだな。ここは子供が来る場所じゃねぇし」

「...死のうと思ってるんすよ」


そう言っても、いさせてはくれないだろう。

そう思っていた。

ただの目立ちたがりやだと笑われる。

そう思っていたのに。


「え、は!?い、いや、死ぬとか言うなよ!」


その人は見事に罠にはまり、焦り始めた。

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