キミの首輪に、赤い糸を。
「あー、はい。彼が真白。真白、友達の唯。挨拶して?」

「真白、です...」


さっきのこともあり、真白は少し怯えていた。


「わー、可愛い!私、唯!よろしくね!」


唯は目をキラキラさせて、真白の手を握手しようと掴んだ。

しかし真白は、ビクッと震えて固まってしまった。


「あー、唯、あんまり真白を怖がらせないで。突然手を掴まれたりすると、真白ビックリしちゃうみたいだから」

「あ、ごめんね!」


唯はそう言ってパッと真白の手を離した。


「...ごめんね?私のこと、嫌いになっちゃったかな...」


反応を見せない真白に、唯は不安そうにそう言った。


「いや...違い、ます。ちょっと、ビックリしちゃって...。それに、和咲のお友達なら、きっといい人」


真白はそう言って、唯の方を見る。

唯はその言葉に、嬉しそうに笑った。
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