鬼社長のお気に入り!?
「明日、そこの大学の新入生を対象に講演会の講師として呼ばれてる」


「そうなんですか、いってらっしゃいま――」


「お前には俺の雑用係り兼荷物持ちとして同行してもらう」


 ……はい? 八神さんと一緒に? ええーっ!?


「な、ななななんでですか? 私なんか行ったところでお役に立てるか……」


「それを判断するのはお前じゃない、この俺だ」


 否応なしに八神さんが話を進める。私の話しなんてまったく耳に入ってはいないようだ。


「講演内容をまとめておいたからくまなく目を通しておけ、それを元に講演を進めていくから、くれぐれも学生になにか突っ込まれて答えられないなんてことのないようにしておけよ?」


「は、はい……」


 なんでこうなるのぉぉ~!! これはきっとなにかの悪夢だわ――。


 しかもS大学は車で行くとしても日帰りで行けるような距離じゃない。ということはどこかのホテルに一泊するということだ。


 一日中八神さんと一緒にいるなんて……自信ない私。


 一難去ってまた一難。私はがっくりと机に突っ伏した。
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