鬼社長のお気に入り!?
※ ※ ※



 うわ、すごい人……。さすが八神さん、みんな期待して話しを聞きに来てるんだ。そう思うと、自分の前座にプレッシャーがかかる。


 とにかく、ここにいる学生さんたちに事情を話さなきゃ――。


 講演開始時刻の十六時ジャスト、私は息を呑んでマイクを片手にスイッチを入れた。


「えー、こんにちは、初めまして。ジークスデザイン事務所の杉野愛理と申します」


 ジークスの名誉のためにも私のドジで講演時間が押してしまっていることを割愛し、私は前座として学生時代にまとめたレポートの内容を、以前と同じように学生さんたちの前で披露した。始めはまったく興味のなさそうな学生さんたちも、デザインの歴史などの話しを聞くうちに興味をそそられたのか、いつの間にかメモを取り始める人もいた。
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