鬼社長のお気に入り!?
「桐生電機は……ただ甘い汁をすすって成り上がってきた企業にすぎない」


 ムッ。桐生電機の社員全員を否定する言い方しなくてもいいのに――。


「おい、杉野」


「あ、はい!」


 すると奥のデスクで八神さんがなにやら手招きをしている。私が席を立って八神さんのそばへ行くと、意味ありげにニヤリと笑った。


「なんでしょう?」


「明日は金曜日だったな」


「そうですけど……」


「お前、明日の夜俺と添い寝をしろ」


 ……は、い? 添い寝? 今この人添い寝って言いました? な、なんだってぇぇ――!!


「あ、あの……ちょっと、待ってください、なんで私がそんなこと――」


「新人に選択権なんかあるわけ無いだろ」


 はぁぁぁ!? なんなのよぉ~わけわかんない――!!


 とんでもないやつだわ、八神蓮司――。


 八神さんからの唐突な命令に私は無理やり首を縦に振らされ、地球が滅んで明日という日が来なければいいのにと祈るばかりだった。
< 197 / 367 >

この作品をシェア

pagetop