鬼社長のお気に入り!?
「杉野さん、ここは堪えて、バイトの子が風邪でダウンしちゃってさ、データ入力できる子がいないんだよ」


「だからってなんで私に……私だって自分の仕事くらいありますよぉ」


 小声で囁く加納さんにガウガウ噛み付いていると、八神さんの鋭い視線を感じて背筋が凍った。


「なんだ、俺に任されたことができないって?」


「いいえ! 喜んでやらせていただきます! データ入力得意なんですよ、あっはは」


 くぅぅ~~鬼八神めぇ~!! こうなったら今日中に何が何でも終わらせてやる――!


 デスクに拳を叩きつけたい衝動を抑えながら私はパソコンの電源を入れた。
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