鬼社長のお気に入り!?
 ふぅん、形はボール型なんだ……水で空気を洗うタイプか、他社でもこういうの出してるけど、やっぱり形が特徴的だよね――。


 でも八神さんがデザインしたものの方がいいに決まってる。仕事の続きしなきゃ――。


「何見てるの?」


「わっ、びっくりした……」


 すると休憩から戻ってきた加納さんがずいっとパソコン画面を覗き込んできた。


「桐生電機が今度発表する空気清浄機が気になって……」


「……ふぅん、まぁ俺は興味ないけど」


 加納さんは桐生電機をきっと目の敵にしている。そりゃそうだ。自分のプロジェクトを潰した張本人の会社なんて憎い以外のなにものでもないだろう。


「あ、そうだ、加納さんに聞こうと思ってたんですけど、丸岡フーズのパッケージ資料って加納さん持ってます?」


「あぁ、二年前に担当してたことあったから多分あるよ、ちょっと待って、えーっと確かこのUSBに入ってるはず……あったあった」


 加納さんがデスクの中からごそごそとUSBを探し出して私にそれを手渡した。
< 301 / 367 >

この作品をシェア

pagetop