鬼社長のお気に入り!?
「杉野さんとはこれからもうまくやっていくつもりだよ、引っ張って引っ張ってね」


「お前、それホストのやり口と一緒じゃん」


 一服終えると桐生さんたちは談笑しながらその場を去っていった。


 信じられない――!!


 それはあまりにもひどい裏切りだった。今の会話は冗談だと言われたらまだ引き返せる。けれど、その事実を否定してくれる人は誰もいない。それに桐生さん本人の口から直接聞いてしまった事実は覆せない。


 私、馬鹿だな……本当にどうしようもない大馬鹿だったんだ――。


 泣くこともできずに、私はただその場にしゃがみこんで冷え切った自分の身体をかき抱いた。
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