俺様王子とメイドちゃん
わたしは大きく息をして、再び湊の方を向いた。



「お話・・・ですか? わたしは特に

あなたと話すことはありませんが」



よしっ、決まった

余裕な感じを出せたはず


さあ、西園寺湊はどうでる?





「いや、先週のテストがどうだったか

知りたくてね。つい先日、君が首席で入学

したって聞いたから」



その瞬間、湊の爽やかな笑顔とは裏腹に

周りの女子たちから、黒いオーラがたち

こみ始めた。




「もしかして、あの子が湊様を蹴落として

新入生代表になった生徒?」


「入学式の前に、湊様の飲み物に薬を

入れたらしいわよ」


「その話本当? あの子、湊様にそんな

ことするなんてひどいわね」



こそこそ話が聞こえてくる。





そんな噂まで流れてたとは・・・

正直、少しあきれてる。



っていうか、湊は絶対わざと言ったでしょ!


わたしに女子の冷たい目線を浴びせようと

するつもりらしい



ふはっ、わたしがそんな作戦にやられるとでも?
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