彼女にもう一度
もうすぐ誠と付き合って半年が経つ。


運命、なんて言葉を使うと男の人は笑うけど、確かに感じたんだ。
誠を一目見たとき、何かを。



誠はバイト先で知り合った1つ上の先輩で、私の猛アピールにより無事付き合うまでになったのだ。


そのときは本当に幸せだった。

今もそう。
彼に何の不満もない。
優しいし、頼りがいもあるし、何よりかっこいい。



だけど時々、誠は怜奈を見ているようで、本当はその奥にいる誰かを見ているかのような目をするから、凄く不安になる。


今日の夜だって、デートの話しをしている最中、ずっと上の空だった。



ねえ、誠。
本当に私のこと好き……?


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