Y U R A 〜その忍、黒き蝶の如し〜
「ほほう、お前も一丁前に言うようになったものだなっ」


幸秀に注がれた酒を、機嫌よくクイッと飲み干す義秀。


由羅が菊葉城に招かれたのは、今回が4度目。


その度に義秀は由羅に、幸秀の妻にならないかと猛アプローチをしていた。

由羅が返す言葉に困っていると、毎回こうして幸秀が助け舟を出してくれるのだった。


いくら将軍の義秀が結婚を認めたとしても、由羅にはそんな気はさらさらない。
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