bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-



「わざわざ送ってもらってありがとうございました」




社員寮の近くに停めた車の中で、シートベルトを外しながら私は挨拶をした。




「また、いつでも来たい時には来ればいい」




そう言いながら、少し窓を開けて煙草に火をつける本郷主任は、どこか少しだけ寂しそうだった。





「また、明日。会社で」

そんな本郷主任を見ているとこっちまで後ろ髪をひかれてしまうから、私は出来る限り明るく言って、ドアノブに手を掛けた。






その時だった。

< 277 / 282 >

この作品をシェア

pagetop