bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-

「唯野主任は都合はいかがですか?俺は今日でもいいんですけど。」


神部君の一言に本郷主任が反応する


「それいいね!!鉄は熱いうちに…とかいうし、今日行ける奴だけでも行くぞ!!!」


「いやいや、急に今日って言っても内海さんとかももう退社してます。前島さんももう帰られるんでしょう」


唯野主任は冷静な顔して、出入り口付近にもう帰る準備万端の前島さんに目を向けて、会釈する。


前島さんは唯野主任とのアイコンタクトで何かを察知したように、小さく会釈して帰って行った。


「参加できないメンバーもいますので、今日は中止しましょう。1週間後に改めて決起集会ということで。それなら内海さんも参加出来るでしょう」


唯野主任は本郷主任を完全に言いくるめてしまって、本郷主任は不機嫌そうにしている。


もともと2人の主任が話をしている姿を見ることはあまりない。


二人とも性格が正反対だから意見の食い違いがあるのは、フロア全体の暗黙の了解だった。


今回のプロジェクトをこの2人の主任と一緒に準備していくことに一抹の不安を覚えてしまった。

周りの社員を見渡してみたら、そう思ってしまったのは私だけじゃないようだった。



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