bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
「そう言えば、2人きりで飯食いにきたのは初めてだな」
急にそう言われてしまうと、私もこの状況を意識してしまう。
今日は、日曜日。
会社では上司と部下でも、スーツを脱いだラフな格好でオシャレなレストランでディナーなんてデートという言葉しか思い浮かばない。
急に自分の今いる状況が、「デート」なのだと思ってしまったら、顔がどんどん熱を帯びてきてしまう。
「はは、そうですね」
余裕の笑いで受け流そうとするけれど、どうにも口角に力が入ってしまい、笑顔がひきつってしまう。
「お前、何急に意識してんの?俺、部下に手ぇ出すつもりねぇから。ましてや安藤、お前は・・・」
「意識なんてしてませんから!!!」
本郷主任の言葉なんて最後まで訊かず、自分でも思わず大きな声を出してしまった。