bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
次に意識を取り戻し、目を開けると白い天井に蛍光灯だけのある医務室のベッドの上だった。
「ここ・・・」
しばらく記憶を取り戻すように考えるけれど、会議が終わったところまでしか思い出せない。
鉛のように重たい身体の上体だけをどうにか起こして座った。
しばらくそのままの状態で座っていると、聞きなれた足音が近づいてくるのが分かる。
医務室の扉が開く音がして、カーテンで遮られたベッドのそばで足音が止まった。
「おい、安藤。起きたか?」
「はい。本郷主任、本当にすみません。ご迷惑おかけしました」
カーテン越しに小さな声で謝ることしか、今の私には出来ない。
「開けていいか?」
いつもの本郷主任とは違う静かな物言いに私は少し戸惑いながら
「はい」
そう、一言だけ答える。