【短】あめだま。~きみと出会えた奇跡~


甘い女の子っぽい声と、くっきり二重の大きい目と、くるくる変わる愛らしい表情。


まるでリスやハムスターのような小動物みたいで、守ってあげたくなるような雰囲気のこの子は、湊人の、彼女。


半年前、湊人が告白して、それからふたりは今まで仲良く付き合ってる。


「おう!結菜の頼みなら全然いいぜ!ってかさ、俺も一緒に帰りたかったし」


彼女を見つめながら照れくさそうに笑う湊人に、私の胸がきゅっと締め付けられる。


今までにだって、何度もこういう場面に遭遇してきた。


ふたりで顔を見合わせて笑いあっているところも、手をつないで寄り添いながら帰っていくところも。


何度だって、この目で見てきた。


……でも、そのたびに何回だって思い知らされるんだ。


湊人は、本当に私に振り向いてくれることはないんだなって。


ただの幼なじみから湊人の彼女になれる日は、これから先もう一生ないんだろうなって。


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