青い春の中を、きみと一緒に。
ついさっきまで、友だちと決別したことを泣きながら話してくれていたというのに、今はもうその目には悲みの片鱗すらなく、俺のあまりに素直すぎた反応に腹を抱えて笑っている。
紺野さんって……いや女の子って、謎すぎだ。
やがて、一通り笑って落ち着いたのか、「久しぶりにたくさん笑ったー」とスッキリとした笑顔を俺に向けた紺野さんは、ゆっくりと体ごと向き直ると、少しだけ切なさを滲ませた表情でじっとこちらを見据えた。
急に改まった雰囲気に、どうしたんだろう?と目を瞬かせていると、彼女は佇まいを直して言うのだ。
「今度は高橋くんが“頑張れ”って応援してくれないかな? あたし、きっとこれからクラスで一人になっちゃうと思うけど、頑張って新しい友だちを作りたい。今度は、お互いに無理をしないでつき合えるような、そういう友だち。高橋くんが応援してくれたら、絶対頑張れる」
それは、彼女が一つ、成長した瞬間だったように思う。
凛とした声で、はっきりと決意を口にして、けれどその中には少しの不安が含まれていて。
思わず抱きしめたくなって無意識に伸ばしかけていた自分の手に気づき、慌てて下ろすと、抱きしめる代わりに体の横でぎゅっと拳を握る。