甘々王子にユウワクされて。
「ゆうが……ゆうが、さっき学校でね……」
涙声で聞いた楓からの説明。
2階から落ちたゆう。
柔らかい土の上に落ちたのに、その土はゆうの体を受け止めることなく、
跳ね返し、壁に打ち付けた。
壁で頭を強く打ったゆうはそのまま意識を失い、
そして病院に搬送されて……。
「一度は、すぐに目を覚ますだろうって病室に運ばれかけたんだけど……っ、
その途中でっ、容体が急変したらしくって……手術室に……」
いつの間にか渡されていた侑心のハンカチを顔に当てて涙を流す楓。
俺はただ、ドアの上についた赤いランプを睨みつけるだけ。
「ゆうが……っ、目を覚まさなかったらどうしよう……!」
悲痛な叫びは聞こえないふりをした。