甘々王子にユウワクされて。
「嘘でしょ……? 冗談だよね、侑心くん……」
だけど聞こえてきた声にはっとした。
目を見開いた坂場さん。
どろどろした感情でいっぱいになっているのが、見るだけでわかる。
「……どうしてッ!? あたしのが絶対お似合いだよ!? 侑心くんに釣り合った彼女になれる、侑心くんの望むこと何でもしてあげられる!
なのに、なんで……!」
叫ぶようにしゃがみ込む坂場さんを、隣にいた子が支える。
わたしも一気にふわふわした気持ちは消えて、戸惑ってしまった。
だけど木林くんは、わたしから手を離すことなく言った。
「望むこと全部してもらう必要なんてない。
ただ結羽に隣にいてもらえれば、それだけで十分なんだよ俺は」
甘い言葉に胸が締め付けられる。
あぁもう、木林くんにどきどきが伝わってしまいそう。