【続】Am I What Colors?ー現姫の戦いー
しかし私の上からどくことなく、変態男は沢口啓明のほうをむいた。
「いいじゃん、睡嵐姫。啓明はコイツいらねぇの?」
「女に興味無いんで」
素っ気ない沢口啓明の言葉にけらけら笑いながら、変態男は続ける。
「変わってんなぁ。諒真とは正反対だ」
「……諒真の話はやめてください」
「あぁ、そうだったな」
急に真顔になった変態男は、また私に視線を落とす。
「……啓明、契約成立だ。この女を貰う代わりに、若木諒真の居場所を掴んでやるよ」
・・・契約?
諒真さんの、居場所!?
「さ、沢口啓明!どういうことなの!?」
慌てて沢口啓明に尋ねると、彼の代わりにあの変態男が答えた。
「啓明と契約した。睡嵐姫を俺にくれたら、若木諒真を探し出してやるってな」
「なっ……!?」
「俺は闇探偵をやっててな。ガキ1人の居場所くらい、2日もありゃあ掴める。……ま、それ相応の報酬がないと引き受けないけど」
言いながら、変態男は私の首筋を指でなぞる。
「ずっと狙ってた睡嵐姫を手に入れられるなら…お安い御用だ」