王子様のままで…
つながり
俺は千翠と学校へ行くバスの中で何かと美咲の話しをするようになった。

美咲とはあの声の主のコトだ。

「夏凜ってさ…ぶっちゃけ、美咲君のコト好き?」

え!そんな、そんな、そんなぁぁ!
千翠の一言で俺は乙女になる決意をしたのかもしれない

「好きって言うかさ…客観的に好き!…彼は少女マンガでいうところの王子様で俺はキャーキャー言ってるファンの一人ってかんじ」
実際にそうだ。
好きではなくて…あの人の声いいよね~とかアイドルを見ているみたいな目で美咲君のコトみてるんだ。

「じゃあ、もし、その王子様と付き合うことになったらどうする?」

千翠はストレートにぶっこんだ。

「そりゃ、夢じゃない?」
俺は普通に考えた。
《アイドルと付き合う=夢》
実際そうだろう…。

「美咲君、夏凜のァド知りたいんだって!」

………………………………………!?

「なんで!?…なんで!?」

「さぁね?…夏凜のコト好きなんじゃないの~?」

何ですか!?ココは3次元の世界ですよね??少女マンガの世界じゃないですよね?
…その後、千翠とメールのやり取りを続けていたが、どんな内容のメールかなんて一つも覚えていない。
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