青空ライン~君が居た青春~
***
あれから。
私は会場を出て、楽屋に向かった。
今日は関係者じゃないけれど、私はこれでも一応still kingとstar - meicarのプロデューサーだから、オーケーしてもらい、楽屋で待つことにした私。
熱狂したライブ会場とは裏腹に、皆の楽屋は静まり返っていて。
そこに一人でいることが……無性に寂しくなった。
「あれから……6年か……。」
その呟きは、誰にも返答される訳でもなく……響いただけだった。
……はずだったのに。
舞台裏へと続く廊下が、バタバタと音をたてて……勢いよく楽屋のドアが開いた。
「波瑠ちゃん!!」
そんな声と共に。