ベビーフェイスと甘い嘘
俺はその人と話をした事は無かったけど、正直あまり良い印象を持っていなかった。
美人なんだけど……俺を見る目が好きになれないんだよな。
普通に見ているようで、微妙に好奇心を隠しきれていないような。
興味を持つと言うより、もっと興味津々という感じの……
気にはなるけど、奈緒ちゃんの友達付き合いに口出しする訳にはいかない。
病院に向かう車の中でもずっとスマホを眺めている奈緒ちゃんに、思わず呆れたような声で話し掛けてしまう。
「またLINE?何そんなに話すことあるの?相手って、あの毎日来てる人でしょ?」
「別にいいじゃない。あのね、あーちゃんも妊婦さんなの。プレママ同士、色々語りたいことがあるの。直喜ちゃんには分かんないでしょ?」
「はいはい」
もう何を言っても無駄だと思って、運転に集中する事にした。できるだけ、安全運転で。この大切な時期に何かあったら、本気で勇喜に殺される。
「もー。そうやって適当に流すんだから。最近、何か直喜ちゃん冷たいよ!」