ベビーフェイスと甘い嘘

ーー 『この人はな、不器用な生き方しかできない人だ。でも不細工じゃないし、取り柄だってある。仕事ができる人だし、俺は信頼している。あんたが思っているよりもずっと強い人だよ』


灯さんに私が不細工で何も取り柄が無い人だと言われた時、店長は私の事をこんな風に評価してくれた。


初花ちゃんは、私の事を共に働く大切な"同士"だと言ってくれた。



言われた事をただやればいいと、お前の価値なんてそんなものだと修吾に言われ続けて自信を無くしていた私を、間違いなくこの二人は救ってくれた。



ーーこの優しい二人の想いが、どうか通じ合いますように。



店を出て、ピッと背筋を伸ばして歩いていく初花ちゃんの格好いい後ろ姿に、私はもう一度『頑張れ!』と心からのエールを送った。




***



初花ちゃんを見送った後で、私は鞄からスマホを取り出してLINEを送った。



『今、"MilkyWay"というカフェにいます。……知ってるかな?』


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