ベビーフェイスと甘い嘘
「……ありがと。九嶋くんがこんなに話しやすい人だと思わなかった」
「俺も。ねーさんがこんなに可愛いらしい人だと思わなかった」
「なっ……か、からかわないでよ!」
突然、可愛いなんて言われて頬が熱くなる。
「言われただけで真っ赤になるところも、可愛いな」
可愛いなんて言われたことが無いから、恥ずかしくてたまらない。首のほうまで熱くなってきた。
「でもね……ねーさん」
突然向かいあった席から九嶋くんがぐっと身を乗り出してきた。驚いて固まってしまった私を間近でじぃっと見つめながら、九嶋くんはにっこりと笑った。
「ねーさんはもっと可愛くなれると思うよ。可愛くて隙の無い女になって逆にナオキのこと振り回してやれば?」
……何だか嫌な予感がする。この人、この状況を楽しみはじめてない?
「ちょうど自分の顔だけメークするの、飽きてたんだよね。『女』磨いてあげるから、顔貸してくれない?」