イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
睦月君を連れてリビングの方に行くと
先生も支度を済ませていた。
「準備が出来たのなら、そろそろ出掛けるぞ」
「はい。あ、お弁当も持って行くのですか?」
先生は、お弁当をカバンに詰め込んでいた。
「あっ?当たり前だろ。
あぁいう所は、高いからな。
ネットで調べたら
持ち込みOKと書いてあったからな」
「そ、そうだったんですか!?」
私は、ショックを受ける。
何に見て回ろうとそればかり調べていて
肝心な事を忘れていた。
あぁ、またやってしまった。
ここは、私が弁当を作り先生に
女子力をアピールが出来たのに。
全て先生に持って行かれてしまった。
うぅ……ショック。
「よし。ほら、ボーしてないで行くぞ」
「……はい。」
私は、ショックを受けたまま行く事になった。
このままではダメだわ。
少しは、いい所を見せなくては。
車に乗り込んだ。
ペンギンランドまでは、車で片道1時間ぐらい。
よし。ランドの中に何があるのかは、
色々調べておいた。
せめて案内ぐらいは、出来るはず。
「あ、あの…中に入ったら
まず混むのが予想されるプールに
入るのがいいと思います。
その後に昼食をとってから遊園地が最適かと」
「遊園地でしたら人気なのが
ペンギン・ジェットコースターとか
ペンギン・マウンテンとかですかね?
あ、このペンギン・ギャラクシージェットが
面白そうかと」
ガイドブックを見ながら伝えた。
「おい。」
「はい?」
「乗りたいのを言うのは、いいが…お前。
ウチに4歳児の睦月が居るのを忘れてないか?」
ため息を混じりに言われた。