*°春夏タチバナ*°




秋くんは目が合うとコソコソと春翔くんに耳打ちした





すると春翔くんはこっちを見て
スタスタと、迷うことなく近づいてきました…






正直逃げ出したいほど怖いです











「こっちみてたけどー、俺らのこと好きなのか?」











近づいてきたと思ったらそんな事言われました





な、何なのこの人…











「俺らに近づく女子ってそーゆーやつ多いから
秋が嫌がるんだよ
表向きはシャイボーイだから!」





「お、表向きは…?」











どういうことかわからないけど
秋くんがよくわからない人で
春翔くんがちょっとやばい人なのはわかった





私がなんと弁解しようか迷っていると
夏那ちゃんがムッとした顔で春翔くんを見た











「そういう言い方失礼じゃない?
ただ友達になりたい人にもそんな言ってたら
気分悪くさせるよ」





「は?」











すごい…



あの金髪でやばい春翔くんに説教的なのをするなんて…





けど、それを言われた春翔も黙ってるわけなくて





すごく挑発的な笑顔になる












「へー、じゃあそういうあんたは失礼じゃねーの?」





「そ、そりゃあ私だって失礼だけど…
そっちだって悪いじゃん?」





「正当化しようってかー?」





「そんなんじゃ…」











夏那ちゃんが困ってるから
なんとかしようとした瞬間…











「なんだかんだ気に入ってんじゃん」











と言う声が、私の後ろから聞こえてきた






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