*°春夏タチバナ*°
「確かに怖いのはわかるよ〜…」
私の場合怖いくせに言ってしまったアホなんだけども…
夏那ちゃんは絶対振られないのに♪
もうこれはどっちかが告白しないと進まないよねっ!
春翔くんに遠回しに告白したら〜?って言ってみようかな…
ちょっと怖いけど…
「それで本当の相談は
春翔が女遊びしなくなったのは格好いいけど、もしかしたら本命が出来たからかなぁ…なんて思ってるの」
私がボケーッと解決策を考えていると
夏那ちゃんがとんでもない大ハズレなことを言ってきた
いや、当たってるんだけど…
その本命が夏那ちゃんなんだよっっ
でもそんなの言えないし…
っと!!
いいこと思いついたッ♪
「えっと〜…そこまで詳しくわからないけど
秋くんに怒られたとかじゃない??」
「怒られる??」
「うんっ!秋くんあんまり春翔くんの女遊びいいように思ってなかったらしいから♪」
そんなことは聞いたことないけども
秋くんが怒ったのは事実だ
だからこれくらい少し話を盛っても大丈夫だよね??
私のその言葉に夏那ちゃんはホッとしたように息をついた
「よかった〜…
でもまだわからないよね…
あーーー…難しいっっ!!」
「恋って難しいよね…」
もっと楽しいものだと思ってたけど
してみるとそうでもなかった恋
もちろん楽しいこともあるけど
それ以上に悩んだり辛かったりすることの方が多いもん…
空気がしんみりなりかけると、
夏那ちゃんは座っていたベンチから立ち上がる
「じゃあそろそろ帰ろうかっ♪」
「そうだね♪
ってー!!!教室にマフラー忘れてきたッ
ちょっと取ってくるね♪」
「じゃあ生徒玄関で待ってる♪」
バカだなぁ
立ち上がるまでマフラー忘れたことを気づかないなんて…
自分のバカさに自分で呆れながら急いで教室に戻る
もう、秋くん達帰ったかな??