*°春夏タチバナ*°
【冬羽side】
私がペンキをどうにかして落とそうと
普段誰も来ない水道で上の制服を脱いで
キャミソール姿で洗っていると…
「冬羽ちゃーん、大胆だねー」
「わっ!!」
そう、にやっと笑って現れたのは黒田くん
もうー…
キャミでも恥ずかしいよ…
「さっきのかっこよかったなー!!
クラスのヤツらとかっこよかったって言ってたぞー」
「あはは…
あれはもう勢いで言っちゃったよ」
「いやー、俺も冬羽ちゃんの平手打ち食らいたいー」
………ちょくちょく思ってたけど
「黒田くんって変態だよね」
うん、変態だし変人
でもなんでか憎まれないってすごいよね
すると、黒田くんはムーっと口を尖らせた
「失礼な子だなぁー
俺は本能のままに生きてるんだー!」
「う、うん、いいと思う」
いいと思うというか
黒田くんはずっとこのままでいて欲しい
なんか一緒にいたら悩みも吹っ飛ばしてくれるから
「って、なんか来たぞ冬羽ちゃんー」
「ん??」
制服を洗っている手を止めて黒田くんが指さした方を見ると
クマの着ぐるみを着た人がやって来た
「だ、だれ…??」
「さあー?
じゃあ俺は退散するなー!」
「ちょっと黒田くん!?」
クマの着ぐるみを着た人と関わりたくないのか
黒田くんはそそくさと去ってしまった
な、何なんだこのクマは……