ゆりかご
「洗うなんて、そんな事いいよ。オレが悪いんだから。てかオレのこと殴ってもいいくらいだし!」

「あは…。大丈夫だよ。大丈夫……。」

「清田さん…?」

「…コータローの事、好きになれたらいいのにな。」

「……。」

コータローは、何も言わなかった…。


ーーー結局あたしとコータローは、5限目もこの場所にいた。

さっきキスをしたなんて、そんなことなかったみたいに、何でもない会話に花を咲かせた。

途中で美羽から心配するメールが届いたけど、あたしは大丈夫とだけ返信した。


コータローと話しながら、涙の意味を少しだけ考えたりもしたけど、残念ながらその答えは出なかった。


1つずつ解決していくハズが、何だかよくわからない事になってきて、更には自分の気持ちもよくわからなくなってきた。


髪の毛を…伸ばしたくなった……。


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