ゆりかご
「雪乃とはもう別れたから。他には?なければ行くけど。」


ーーー別れた?

もう?

「そ…その子が、新しい彼女…?」

「ん?あぁ。」

「翔矢、早く行こうよ。」

長い髪の女の子ーーー翔矢の彼女が、翔矢の腕を少し引いた。

「おぅ。じゃぁな、繭。」

「……。」

悪びれた様子もなく、あたしに背を向けて歩いて行ってしまった翔矢を、ボーっと視界に捉えたままのあたし。


そして時間差で、フツフツと湧き上がる怒りにも似た感情。


あたしと別れたのがつい先月の話だよ⁈

雪乃と一体何があったっていうの⁈


意味わかんない!!

雪乃は何してんの……⁈

「…。」

そこまで考えて、あたしは方向転換をして走り出した。

翔矢がいたってことは、今日は部活が休みか、もう終わったかーーー。


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