ゆりかご
「はぁい!」

あたし達も元気に返事をして、部屋をでた。

ーーーいいな…。


「繭子ちゃんどぉ?高校生になった気分は。」

「お母さんっ…!」

ごはん中、触れてはいけない話題をニコニコ笑顔で出してきた雪乃のお母さん、それを慌ててフォローしようとする雪乃。

握りしめられた風船の気分…。

「どうもこうも、ホントはあたしも雪乃と同じ高校に行きたかったです。」

あたしは素直に答えたーーー別に雪乃のお母さんに今の気持ちを隠す必要はない。

あたしに対して悪気があっての言葉じゃないし。

「そうだったんだ。落ちちゃったのね、残念だったわね。」

「もぉっ、お母さんってば!繭子ごめんね…っ。」

残念ーーーか。

謝られると、何だかユウウツになる。

雪乃にあたしの気持ちは解らない。

悪い意味で言ってるんじゃなくて、志望校に合格して楽しい毎日を送ってたら、落ちて沈んでる人の気持ちなんか、フツーわかんないじゃん?



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