ゆりかご
「あれ?もしかして…出待ち(笑)?」

「あ…!」

急に上の方から声が降ってきて、先に気づいたゆうちゃんが声をあげた。


「コー…タロー……。」

名前を呼ぶことしか、できなかった。

風なんか吹いてないのにーーー揺れる…。

「ん?」

その笑顔で、あたしを見ないでーーー。

「繭子が、用があるって言うから連れてきたんだ!わ、私は忙しいから、帰るねっ!」

「え⁈ちょっと…ゆうちゃん!」

あたしが止めるのも虚しく、ゆうちゃんの姿はどんどん小さくなっていった。

「よかった。オレも、話したい事あって。」

コータローは、ふんわりと柔らかく笑った。


整備が始まったグラウンドを眺めながら、コータローと2人ーーー緊張が襲う。

「帰らなくて…良かったの?」

「うん。反省会は明日だし、問題ないよ。」

「そ…そっか。」

「清田さんの用って何?」

サラリと本題に入ってこられて、あたしは答えに困る。


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