私を本気にさせないで
彼女の熱も緊張でドキドキとうるさい心臓の鼓動も、暗闇の密室空間では、嫌でも感じることができてしまい、簡単に理性などぶっ飛んでしまった。


「ねぇ、白田先輩……キス、してもいい?」

自分から聞いたくせに、彼女の返事を待つことができず強引に唇を奪ってしまった。

こんなことしたらますます彼女は恋愛をする気持ちになってくれないかもしれない。
頭の片隅ではそう訴えかけているというのに、止められなかった。

時折漏れる彼女の苦しそうな声と、か弱い抵抗。
華奢な彼女の身体と、甘い香水の香り――。

その全てに脳内は一気に支配されていく。

何度も何度も角度を変えては彼女の唇を味わうように奪っていく。
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