私を本気にさせないで
運ばれてきた追加料理やアルコールに舌鼓を打つ弥生に、思わず本音を漏らしてしまった。

「大森君のこと……好き、になってもいいのかなぁ」

騒がしい店内にポツリと放たれた声だったけれど、目の前に座る弥生の耳にはしっかり届いていたようで、信じられないものでも見るかのように、目を見開き凝視してきた。

「ちょっとあんた、どこまでめんどくさい女に成り下がるつもりなのよ」

「えっ!だっ、だってそうじゃない!……私、まだ大森君のことよく知らないし。それに大森君だって私のこと全部知っているわけじゃないでしょ?……それなのになんか、このままズルズル恋愛していっちゃってもいいのかなって」
< 65 / 125 >

この作品をシェア

pagetop