私を本気にさせないで
いつまでも責任について語る担当者に、いい加減私の堪忍袋の緒も切れてしまう。

「っもう当選者の連絡先をファックスして下さればけっこうです!あとはこっちでなんとかしますから!!」

気付いたら叫ぶように捲し立て、乱暴に電話を切っている自分がいた。

本当にあり得ない!
一年目にしたって仕事に対する心構えがなっていない!
まだ入社して一年も経っていない大森君の方が、よっぽど心構えができているもの。

怒りに身を任せている間でも、ふと何気に大森君のことを思い出してしまう自分にハッとすると、なぜか少しだけ怒りも収まっていく。

「とにかく一度リセットしよう」

さっき一方的にだったけれどちゃんと伝えたし、程なくして当選者の連絡先をファックスで流してくれるだろう。
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